【楽曲解説】Cherry Blossoms

【楽曲解説】Cherry Blossoms 楽曲解説

楽曲解説では私が作成した楽曲についてのコード進行や使用音源、意識したこと等を説明します。恐らく作曲のヒントになるようなことも転がっていると思うので拾っていってください。

本記事では『Cherry Blossoms』という楽曲についての楽曲解説をさせていただきます。曲については以下の動画を参照ください。参照ついでにチャンネル登録もお願いします!

コンセプト

ジャンルはkawaii popという気持ちで作っています。曲の雰囲気については先日に米津玄師さんの『さよーならまたいつか!』がリリースされましたが、それを聴きつつ米津玄師さんの良さに浸りながらも久しぶりに思い出した『春雷』も視聴。この曲大好きなんですよね。改めて多大なる影響を受けた結果、こういう雰囲気で私が普段作っているkawaii系を作ってみたらどうなるか、ということを試してみたのが本楽曲になります。

さてどうやって雰囲気を出そうかと思った時に注目したのは以下の2点です。

  • ギターのカッティングをどう表現するか
  • グロッケン(のような音色)を目立つように入れる

明る過ぎない雰囲気にして上の要素を入れ込めばある程度の雰囲気は表現できるかなと思い、それらを意識して楽曲の作成をスタートさせました。まぁ雰囲気が寄らなければその時に考えるか、また別の曲を作れば良いのです。

楽曲構成

楽曲のキーはDメジャー、BPMは118です。構成の流れはイントロ→Aメロ→間奏→Aメロ→サビ→間奏→Aメロ→サビ→Cメロ→間奏→Aメロという流れなので「イントロ」「Aメロ」「間奏」「サビ」「Cメロ」の5つについて説明していきます。

使用音源は主に以下のものを使用しています。

  • ピアノ(Grand Rhapsody Piano)
  • Serum(プリセット:Otoge Core Bank、Spliceなど)
  • Vital(プリセット:kawaii Core Bank、Natto Presets3など)

イントロ

コード進行は「Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰ△7→Ⅳ△7→Ⅶ♭→Ⅵm7」です。有名な枯葉(Autumn leaves)のコード進行のⅦ♭だけ違う(枯葉はⅦm7♭5)ので亜種みたいな感じでしょうか。ちょっとエモい感じを出そうとギターを片手に適当に弾いて決めたコード進行なので、何故Ⅶ♭にしたかは不明。king gnuの名曲『Vinyl』もこんな感じのコード進行だったような、と思ってコード進行をいくつかのサイトで調べてみたけどⅦdimを使っている雰囲気を感じています。ここら辺でなぜⅦ♭を使ったか、考えるのを辞めました。弾いていて気持ちよかったんだよな…。

使用している音源は以下のものを使用しています(多少はパラメータをいじっているものもあるかと。括弧内はプリセットなどの名称)

  • リード:PD Click Pad(Otoge)
  • コード:ピアノ、PD Nostagic Pad(Otoge)
  • ベース:NATTO_BASS_Attack1(Natto)、AOKI_serum_BA_sub_bass_02(splice)
  • プラック:LD kawaii Lead(Otoge)、PL Cute P(kawaii)

2つ以上の音源が記載されているものはユニゾン、またはオクターブで重ねています。プラックがコンセプトの節で書いていたグロッケンみたいな音色になっています。こう尖った音だけど柔らかさも出したかったので柔らかいプラックと空気感のあるリードを重ねて雰囲気を作ろうとしています。またイントロについては少し懐かしさ、というか廃墟みたいな廃れた感じを出したかったのでこういうシャガれた音色にしています。これは挑戦的な音選びだったのでYoutubeとかで本楽曲を聴いた人がイントロを聴いただけでブラウザバックをしてしまわないか心配で心配で夜しか眠れないです。ふざけていますが心配なのは本当です。その分、イントロを短くしてAメロへの繋ぎに耳を引くドロップベースを入れています。早くAメロ聴こうぜ、ということです。

Aメロ

コード進行は下のようになっています。

  • Ⅳ△7→Ⅲ7→Ⅵm7→Ⅰ△7→Ⅱ7→Ⅰ△7→Ⅲm7→Ⅴ7
  • Ⅳ△7→Ⅲ7→Ⅵm7→Ⅰ△7→Ⅱ7→Ⅴ7→Ⅵm7

2つに共通している前半は最近で言う丸サ進行というやつですね。良い進行なので擦っていきましょう。使用する際はⅢ7の時にスケール外の音を使うことになるのでそこは注意しています。1つ目の後半については私はあまり見かけない進行なのですが心地よかったので採用しました。特にⅢm7→Ⅴ7の部分。2つ目の後半についてはツーファイブワンにしようかと思ったのですがワンにすると終わった感が強かったのでⅥm7にしています。ちなみに間奏はさておきⅥm7にすると次のサビの最初がⅡm7なので強進行になって良い流れが出来てハッピーです(この記事を書いている時に気づきました)

使用している音源は以下のものを使用しています。

  • リード:serumの普通のサイン波、KY Utsukushi(kawaii)
  • コード:ピアノ、PD Nostagic Pad(Otoge)、pad_supersaw(splice)
  • ベース:NATTO_BASS_Attack1(Natto)、AOKI_serum_BA_sub_bass_02(splice)
  • プラック:PL Comb ChordPluck(kawaii)

リードは普通のサイン波とアタックが有りつつも柔らかめな音色を重ねています。サイン波は使い勝手が良くて他の音色とも重ねやすいので重宝しています。コードはイントロの音色からsawを加えてアタック感と高域を補完しています。プラックはコンセプトに書いたギターのカッティングの代わりになっています。このコロコロとしたプラックを使用する際は音を上下させることが多かったのですが、音の高さを一定にして裏拍に音を置くことによってカッティング感を増す努力をしています。結果いい感じになって個人的にはまた良い発明ができたなぁと満足しています。

間奏

間奏はAメロのリードメロディを抜いた形となっています。他の楽曲であればサブメロディとして音色があまり強くないメロディを入れたりすることもありますが本楽曲では入れませんでした。なぜか。本楽曲は全体的にリズムを食っている(シンコペーション)部分が多いためそれを強調するためにメロディ抜きのリズムだけで聴かせようとしています。決して、サブメロディを考えるのが面倒、とかそういう理由ではないです。決して…。その証拠にリズム感を出すために少しだけベースを動かしていますね。偉い。

サビ

コード進行はイントロとかぶる部分があって以下のようになっています。

  • Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰ△7→Ⅳ△7→Ⅶ♭→Ⅲ7→Ⅵm7→Ⅰ#dim
  • Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰ△7→Ⅳ△7→Ⅶ♭→Ⅵm7

1つ目と2つ目のつなぎ目がdimになっているのが特徴でしょうか。個人的にはⅤ#dimからⅥmに繋げるのを多用しているのですがⅠ#dimからⅡm7に繋げるのも気持ちいいですね。今度からたくさん使っていこうかと思います。それ以外はイントロで説明した枯葉のコードと同様なので説明は割愛させていただく。

使用している音源はAメロとほぼ同じです。強いて言えばプラックで使用している音が違っていてギターのカッティングイメージの音ではなくイントロのグロッケンイメージの音を使用しています。これには理由があって一つ目はカッティングイメージの音はアタック感があってずっと鳴っていると飽きてしまうかな、という点。二つ目はアタック感がある音を減らすことによってメインメロディに意識が行きやすくするようにするため。三つ目は2番で静かな雰囲気にするための伏線です。

ちなみに静かな雰囲気にしたのはCメロに繋げるためです。Cメロは盛り上げたいけど今以上の盛り上がりは不要かな、と思ったのでCメロ前を少しトーンを落としてCメロで戻すことによって盛り上がった感を演出しようとしています。

Cメロ

Cメロはメロディを変えただけなのでそこまで語ることはない・・・と言いたいところですが大事なkawaii要素がありました。2回し目の「Ⅵm7→Ⅵ♭m7→Ⅴm7→Ⅰ△7」です。kawaii系では必須なのではと思わせるコード進行ですね。最初にkawaii popと銘打っているのですかさず入れていきましょう。ちなみにこの場面だけコードの音を伸ばしているのでうっすらダッキングしています。するとしないとでは印象が結構変わってきますので大事かな、と自分では思っています。

振り返り

個人的にはコード進行周りが今まで使ってないものが多かったので得たものは多かった曲になりました。あとシンセをカッティングギターのように使えたのはすごく良かったです。解説メインだとそんな感じですが楽曲としても少しは『春雷』感を出しつつも私らしさも出せた良い曲になったのではないかと思います。

もし私が作った楽曲で「この曲も解説してほしいよー!」と言うのがもしあればXやYoutubeの該当動画にコメント頂けると嬉しいです。それでは本記事は以上となります。

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