伴奏の作成

伴奏の作成 作曲
この記事では
  • 作曲が初めて!
  • 伴奏ってどうやって作るの・・・?上手く作れない・・・。
  • 作曲できる環境は揃えたけど何をどうして良いかわからない!

こんな悩みをお持ちの方向けです。

こちらの記事はシリーズものになっておりますので下記の記事をまだご覧になっていない場合は合わせてご確認いただければと思います。ちなみにDAWはStudio Oneを使用します。

本記事は伴奏を作ります。そう“説明”ではなく“作成”です。ちゃんと説明するとなるとまずは調とコードを理解して、どのパートにどの楽器を使うか、ボイシングはどうするか・・・とか色々大変ですよね。それらを理解している間に作曲への情熱が消えたら勿体無いので、まずはブログ通りに作ってみましょう。そこから色々変更を加えて自分の曲にしていきましょう。

具体的な説明に入る前に本記事では以下の3点を作成していきます。

  • コード部分(ピアノやギターのメロディではない部分)
  • ベース部分(ベース、低音域)
  • リズム部分(ドラム、パーカッション)

では実際に作っていきましょう。ちなみに調はハ長調(C メジャー)です。

コード部分

音色の作成

コード部分の音色はSuperSawにします。聞いたことがない方は「ふぅん、そういうのがあるんだ」という感じで聞き流してしまって大丈夫です。VITALのトラックを作成して、VITALを開きましょう。開き方はトラックのキーボードアイコンをクリック。

開いたら初期の状態から下記のUNIZONの“1v”“16v”に変更しましょう。変更方法は1vの部分をクリックしながらマウスポインタを上に移動させる、という方法です。ツマミをいじるようなイメージです。出来たらシンセサイザー画面の下の部分にあるキーボードを適当に押してみましょう。「サワー」みたいな音が鳴れば完了です。

コード部分の打ち込み

それでは実際に音を打ち込んでいきましょう。とその前に[表示]のメニューからエディターを選択してください。

すると下の部分に“ピアノロール”という打ち込みを行う画面が表示されます。

次にトラックの右側でダブルクリックするとピアノロールを打ち込めるフィールドが作成できます。一旦、5小節目から8小節目の終わりまで広げておきましょう。

次はピアノロールの中を次のように打ち込んでみましょう。この一つの四角は”ノート”と呼ばれるものでその音の高さ、長さやで、という命令みたいなものです。左の鍵盤を見ながら打ち込んでいきましょう。ちなみに音は下からファ・ラ・ド・ミ・ラです。

打ち込めたらドラッグアンドドロップで全選択して、打ち込みフィールドと同様伸ばしてみましょう。伸ばすのは下図まで(2拍分)

これで一つ目のコードは打ち込み完了です。同様の要領で下図を参照して四つのコードを打ち込んでいきましょう。各コードの音は下から

  • ピンク :ミ・ソ#・シ・レ・ソ#
  • オレンジ:ラ・ソ・ド・ミ・ソ
  • グリーン:ド・ソ・ド・ミ・ソ

です。ちなみに“D”でノートをコピーできるのでガンガン使って時短を図りましょう。

再生して確認

ここまで出来たら一度再生してみましょう。こんな感じになるはずです。

これだけでも少しエモい感じが出てきましたね。上手く出来ましたでしょうか。再生して少し速いな、と感じたのでBPMを120から108に変更しましょう。変更は右下の”テンポ”と書かれている数字のところをダブルクリックすれば入力可能なテキストになりますので半角数字で入力しましょう。ちなみに“BPM”“Beats Per Minute”の略で1分間の拍数っていう意味です。ざっくり”速さ”という認識で大丈夫です。

続きのコードを作成

今作ったコード進行は、かの有名な”Just the Two of Us進行”、”丸の内サディスティック進行”(丸サ進行って呼ばれている進行です)という進行の一つでした。これだけでも十分なのですが、もう少し延長してみましょう。

まずはこの下記コードを追加します。”D”を上手く使ってコピーしていきましょう。

  • ピンク :ファ・ラ・ド・ミ・ラ
  • オレンジ:ソ・シ・レ・ソ・シ
  • グリーン:ラ・ド・ミ・ソ・ドを半音ずつ下げる(kawaii系の曲によくある進行)
  • ブルー :ド・ソ・ド・ミ・ソ

もう一つピアノロールの入力フィールドを加えて打ち込んでいきましょう。2つ目の塊は4小節ある内の最後の1小節を”ド・ソ・ド・ミ・ド”に変更しているだけです。

コードの最終確認

それでは出来たコード進行を再生して聴いてみましょう。

ちょっと切ないおしゃれコードができましたね。

最後に今回使ったコード進行の名称を載せておきます。ここを理解しなくても進められるので余力があれば意味を理解するのもいいと思います。

ローマ数字表記
  • 1、2小節:ⅣM7 Ⅲ7 | Ⅵm7 I
  • 3、4小節:ⅣM7 Ⅴ | Ⅵm7 Ⅵ♭m7 Ⅴm7 I
  • 5、6小節:ⅣM7 Ⅲ7 | Ⅵm7 I
  • 7、8小節:ⅣM7 Ⅴ | I
コード名表記
  • 1、2小節:FM7 E7 | Am7 C
  • 3、4小節:FM7 G | Am7 A♭m7 Gm7 C
  • 5、6小節:FM7 E7 | Am7 C
  • 7、8小節:FM7 G | C

ものすごく複雑そうに見えますが、今作ったのがこのコード進行です。コード進行は自由に使って良いので今作ったものや他の曲のコード進行を参考にしながら曲作りに役立てていきましょう!ということでコード部分は作成完了です!

ベース部分

音色の作成

ベース部分の音色は少しアタック感のある音にします。これも「ふぅん、そういうのがあるんだ」という感じで聞き流してしまって大丈夫です。VITALのトラックをもう一つ作成して、VITALを開きましょう。

下図の①をクリックするとダイアログが開くので②の”Basic Shapes”を選択します。

次に①の“ENV2”を左クリックで掴んで②のPITCHの左(Transpose)にドラッグ&ドロップしてアサインします。

“ENV2″の窓を開いて台形の右上を掴んで細い三角形にします。

次に下図①の“MATRIX”を開いて②の“AMOUNT”のバーの部分を右クリックして③の”Enter Value”を選択します。これでバーでの入力ではなくテキストでの入力が可能になります。

“12”を入力してエンターを優しくターンと押しましょう。それと“BIPOLAR”をOFFにしておきましょう。

これで設定は完了です。一応今やったことの説明を次に記載しておきます。今はいいや、という人は読み飛ばしてしまって大丈夫です。

ベースの設定について(読み飛ばしても大丈夫)

まず”Basic Shapes”が音色の大元の設定です。”ENV2″は”Transpose”にアサインしているので“Transposeの変化の仕方”を”ENV2″で設定していて、その上限値を12で設定しました。なので”ENV2″が細い三角形なので“急激にTransposeが12から0に変化する”という設定になっています。ちなみにTransposeは1上がると半音上がります。1オクターブは12半音なので今回12を設定しました。”AMOUNT”はバーを操作することによっても設定できますが値を整数ピッタリで設定するのは難しいため”Enter Value”で設定しています。

なぜ1オクターブなの?という理由としてはベースは単音で打ち込むことが多く、1オクターブ上なら不協和音になりにくいから、というのと24、36でもいいのですがアタック感が強くなりすぎるので12にしています。

ベース部分の打ち込み

それでは打ち込んでいきましょう。といっても今回は簡単です。まずは打ち込んだコード部分を選択します。その後はコピー&ペースト、D、もしくはoptionを押しながらドラッグ&ドロップ(windowsの場合optionではなくどのボタンでできるか教えていただけると嬉しいです・・・)で打ち込んだフィールドごとコピーしましょう。

コピーしたフィールドは他トラックにも移せるので下のような感じにコピーしましょう。

その後は、一番下の音だけを残して他を選択して消しましょう。消すのは”delete”ボタン等で消せます。乱暴なやり方に見えるかも知れませんが今回はこれで大丈夫です。というか乱暴でもなく、慣れるまではこういう作り方か、ここから少し変えていくような作り方が良いかなと思います。

ベース部分の確認

それでは打ち込んだベース部分を聴いてみましょう。至る所にある“S”を押すとそのトラックだけ鳴らすことが出来ます。もちろん複数選択可能です。

どうでしたでしょうか。ぶんぶん鳴ってましたね!そして最後は不思議と音が大きくなる(聴こえやすくなる?)っていう・・・低音域は扱いが難しいですね。ということでベース部分の打ち込みは完了です!

リズム部分

リズム部分の打ち込み

リズム部分は音作りはせずに進めましょう。LABSのDrums使って進めていきます。まずはLABSのトラックを作ります。すると下図のような画面が表示されます。

プラグイン画面上部のダイアログを開いて「Drums→Drums→LOAD」の順番に選択してDrumsの音源をダウンロードします。LOADしたら下のキーボードの明るい部分を色々クリックしてみましょう。鍵盤にドラムの各楽器が割り当てられているのでドラムの音が鳴るかと思います。

それでは早速打ち込んでいきましょう。今回はハイハット、シンバル、スネアドラム、バスドラムでシンプルな裏打ちパターンです。下図を参考にして打ち込んでみてください。

ハイハットとスネアだけもう少し強い音が欲しかったのでベロシティを上げて調整します。ノートを選択して下部の棒を左クリックで掴んで調整できます。打ち込みが完了したらフィールドをコピーして他の楽器と尺を合わせましょう。

リズム部分の確認

それでは打ち込んだリズム部分を聴いてみましょう。

良い感じにズンドコいけましたでしょうか?さて最後にあわせて聴いてみましょう。

音量調整

とちょっとその前に各楽器の音量の調整をしましょう。今のままだと聴けたものではないですからね。”表示”のメニューから”コンソール”を選択します。

すると何やらかっこいいコンソール画面が立ち上がります。左から追加した音源の順番に並んでいます。フェーダーを操作して音量を決定します。今回は左から-15.3、-9.5、-8.5に設定しています。

それではある程度バランスが取れたかと思いますので合わせて聴いてみましょう!

曲っぽくなってきましたね!たくさんのことを進めたので一気に理解するのは難しいかもしれませんが徐々に慣れていきましょう!次回はメロディ編です!

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